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急速かつ均一な加熱が可能です。
一般的に電気の良好な絶縁体である誘電体は同時に熱伝導率が小さく、
他の外部加熱方式では被加熱物自体の熱伝導による内部の昇温にはそれなりの時間を要するのですが、
物質自体の発熱による誘電加熱では「熱の移動」を要しませんので被加熱物全体の急速な昇温が可能です。
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加熱効率が良好です。
原理的に被加熱物自体が昇温するので炉体や雰囲気など余分なものまで加熱するエネルギーは不要です。
電気をエネルギー源としていて、エネルギーコストはガスなど他の熱源より高いのですが、総合的なエネルギー効率は良好です。
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環境にやさしい加熱方法です。
電気をエネルギー源としていますからCO2などの排気・排出物を出しません。
総合的なエネルギー効率も良好ですから地球環境の保護にも貢献します。
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加熱のレスポンスが良いので制御が容易です。
被加熱物自身の発熱であるため高周波電力の印加に対し温度が迅速に反応します。
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選択加熱が可能です。
発熱が物質自体の特性 (εr×tanδ) に依存しますので選択加熱が可能となります。
例えば、印刷物の水性インクの乾燥ではベースの紙は加熱されず、インクの水分のみが高周波エネルギーを吸収して発熱・蒸発します。
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減圧下や特殊雰囲気での加熱が可能です。
減圧下での誘電加熱による減圧乾燥では水の沸点が低下するため、材料自体の温度を低く押えることが可能であり、材料の変色・変質を嫌う繊維や木材の乾燥に応用されています。また、熱伝導・対流によらないので反応性ガスや不活性ガス雰囲気内での加熱処理に有効です。
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当然の事ながら、被加熱物が誘電体に限定されます。
金属のような良好な導電体は誘電加熱の対照にはなりません。誘導加熱での検討となります。
被加熱物が誘電体だけでなく金属を含む場合、金属部分が誘導加熱により加熱される事があります。
また、金属がある電位を持つフリーな電極とみなされる場合もあり、放電対策など充分な検討と実験が必要です。
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誘電体に電界を印加するための電極を必要とします。
被加熱物を保持し、電磁波を印加する電極の部分をアプリケータと呼んでいますが被加熱物の形状や特性・加熱目的などによりさまざまなアプリケータが実用に共しています。
また、電極の構造・配置による加熱コントロールが可能であり、逆に不注意に設計された電極では加熱ムラ発生の原因となることもあります。
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絶縁や誘導を考慮したアプリケータが必要です。
電極間、電極周辺に配置される治具・搬送部などが電界の分布に影響するのでシステム設計時にこれらに対する配慮が必要です。
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強電界中での加熱であるため温度計測の方法に工夫を要します。
非接触の赤外線放射温度計や蛍光ファィバー温度計がよく用いられますが高価です。
きちんと電磁波対策を施せば熱電対やサーミスタ温度計などでの測温も可能です。
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電磁波による他への干渉を考慮する必要があります。
電磁波すなわち電波の応用であるため、関連法規の遵守はもちろんの事、周辺設備への電磁妨害(EMI)に配慮する必要があります。
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